技術者のための「設計実務の基礎と考え方」

一般受講料: 22,000 円

特別受講料: 19,800 円

講座コード:M27

受講期間:3ヶ月

難易度:中級レベル

11の章にまとめられたテキスト!3回のレポートで実力養成!

立派な設計技術者になるためには?その秘訣を学ぶ講座!

変化の激しい環境の中で、製造業はようやく明るさを取り戻しつつあります。これまでものづくりは、日本の経済を支えてきました。今後もその重要性は、変わることはありません。

そして、ものづくりの良し悪しは、設計によって決まってしまうと言っても過言ではないでしょう。そのため設計者には、つねに高いモラルと幅広い知識、そして知恵が必要なのです。

本講座は、設計技術者に求められる心がまえに始まり、必要な知識とそれを活用する知恵、完成を予想する創造力などを身につけていただくことを目的としています。また、内容が広範囲にわたるため、すべてを深く解説できませんが、できる限りご自身で情報収集し、学び続けていただけるよう工夫しています。変化の激しい環境の中では、学び続けることが大切です。

本講座は11に細かく分けられた章から構成されており、順序良く、スムーズに学習を進めることができます。内容もとても深いものばかりで、たいへん充実したテキストになっています。設計技術者に必要なノウハウから心構えまでを、学びたいのであれば、是非本講座をお使いください。

学習目標

  • 設計技術者としての心がまえを学び、洞察力・創造力を養成します。
  • 設計の流れや設計に必要な知識、部品要素や加工技術について学びます。

ものづくりの関連講座

教材構成

使用教材

  • テキスト1冊
  • レポート(提出回数3回)

編集

  • 高野 廣久((株)東芝 京浜事業所)
  • 下川原 直明((株)東芝 浜川崎工場)
  • 木村 元比古((有)アクトワイド)

カリキュラム

No. 主な項目
1 第1章 技術者の心がまえ

  1. 技術者の宿命と生きがい
  2. 技術の形について
  3. 設計の心
  4. 技術マネジメントについて
    1. 技術を見える形で管理する
    2. 世界中の技術動向を幅広く見通す
    3. 人材の育成
  5. 技術者の責任
  6. 技術者に求められる姿

第2章 製品の流れと設計の流れ

  1. 製品の流れ
  2. 製品に対する顧客の要求
  3. 設計の流れと設計者の果す役割
    1. 設計仕様
    2. 構想の段階
    3. 購想の具体化(基本設計:計画図)
    4. 調達・製造設計(詳細設計)
    5. 試験検査
    6. 出荷・据付・運転・保守
  4. 設計技術者に要求されること
    • 設計技術者に必要な知識・知恵
  5. 設計と品質を支えるマネージメント
    1. 品質管理
    2. デザインレビュー(DR:Design Review)
    3. 規格
    4. 製造物責任法(PL法:Product Liability)
  6. 知的財産
  7. 環境問題

第3章 設計の進め方

  1. 設計の流れ
  2. 仕様
  3. 構想の深耕
  4. 基本設計
    1. 解析・シミュレーション
    2. 試作・検証試験
  5. 詳細設計
    1. 寸法
    2. 材質
    3. 表面処理
    4. 加工法・加工順序
    5. 数量・質量
    6. 組立図
  6. デザインレビュー(DR)

第4章 図面の書き方

  1. 製図の規格
  2. CADによる製図
    1. レイヤー
    2. カラー
    3. 数値入力
    4. 移動、コピー、拡大・縮小
    5. パラメトリック修正
    6. モデル空間とペーパ空間
  3. 図面ファイルの管理
2 第5章 設計計算

  1. 設計計算に関係する単位
  2. 機器の使用環境「場」と外力
    1. 定常にかかる外力(静荷重)
    2. 時間変化に伴う非定常的な外力(動荷重)
    3. 運動に連動するエネルギー
    4. 気体の有するエネルギー
    5. 電磁エネルギー
  3. 応力解析
    1. 強度設計
    2. CAEによる解析
  4. 流体設計の基礎
    • 静止流体
  5. 電気の基礎
    1. 電気抵抗
    2. 電圧
    3. オームの法則
    4. 電力
    5. 電流密度と電力
  6. 伝熱の基礎
    • 熱伝導率と熱流速
  7. 回転体の運動
    1. トルクと回転運動の基礎式
    2. 加速トルクと制動トルク
  8. ばね設計と振動
    1. ばね定数とばねのエネルギー
    2. ばね系の1次元の振動
    3. ばね定数の求め方
    4. 多質点系の振動解析
    5. ねじり振動と電気的振動の対比

第6章 材料の基礎知識

  1. 設計者が考慮すべきこと
    1. 使用目的
    2. 使用環境との適合性
    3. 材料のコスト
    4. 材料の調達
  2. 鉄鋼材料
    1. 炭素鋼
    2. 合金鋼
    3. 鋳鉄
  3. 非鉄金属材料
    1. アルミニウム(Al)
    2. 銅合金(Cu合金)
    3. その他の金属材料
  4. 有機材料
    • プラスチック
  5. 複合材料
    • プラスチック系
  6. 無機材料
    • セラミック

第7章 設計と加工技術

  1. 必要な知識
  2. 材料切断
    1. 切断方法の分類
    2. ガス切断法
    3. パウダ切断法
    4. プラズマ切断法
    5. レーザ切断法
    6. 切断能力の比較
    7. 熱切断加工の注意点
  3. 塑性加工
    1. 鍛造加工
    2. 金属プレス加工
    3. 曲げ加工
    4. 絞り加工
    5. 押出し、伸線、引抜き加工
    6. 圧延加工
  4. 溶接
    1. 溶接の利点と欠点
    2. 溶接法の分類
    3. アーク溶接法
    4. 溶接部
    5. 溶接欠陥とその原因
  5. 機械加工
    1. 機械加工の特徴
    2. 機械加工の分類
    3. 代表的な機械加工
    4. 機械加工の基礎
    5. 工作機械と工具
    6. 機械加工における設計上の注意点
  6. 表面処理
    1. 塗装
    2. メッキ
    3. 化成処理
    4. 陽極酸化(アルマイト)処理
    5. 蒸着法
    6. 溶射
  7. 熱処理
    1. 硬さとは、強さとは
    2. 熱処理の種類と目的

第8章 機器・部品要素

  1. 機械要素と規格
  2. ネジ、ナット
  3. 軸継手
    • 固定軸継手とたわみ軸継手
  4. ボールねじ類
  5. 軸受
    1. 転がり軸受
    2. すべり軸受
  6. 歯車
  7. シール類
3 第9章 信頼性設計

  1. 信頼性設計
  2. リスクアセスメントの標準的な手順
    1. 本質安全設計と安全防護方策
    2. 追加保護方策
    3. その他の安全対策
  3. 信頼性設計を予測するのに有効なFMEA手法
  4. 保全性と故障パターン
    1. 故障のパターンと設計上の注意
    2. 故障原因究明の方法:FTA(Fault Tree Analysis)手法
    3. 故障(トラブル)の整理と水平展開
  5. 信頼性管理としてのPDCA
    1. 設計者としての事前の品質保証計画
    2. 履歴(トレーサビリテイ)管理計画
    3. 現場の施工段階での設計者のチェック
  6. 信頼性向上に向けて設計者の果たす役割

第10章 設計の効率化

  1. 創造支援
    1. 創造を支援する手法
    2. 工学的な課題解決手段
  2. 設計支援
    1. CAD(Computer Aided Design)
    2. CAE(Computer Aided Engineering)
    3. 最適設計
    4. 標準化設計
  3. 製造ソリューション
    1. SCM(Supply Chain Management)
    2. CRM(Customer Relationship Management)
    3. PLM/PDM(Product Lifecycle Management/Product Data Management)
    4. BOM(Bill of Materials)
    5. コンカレントエンジニアリング

第11章 洞察力・創造力の養成と技術者の証

  1. 洞察力・創造力へのあこがれ(事例)
  2. 洞察力・創造力の構図
  3. 無意識の世界について
  4. 洞察力・創造力の“種”を刻み込む心構え
  5. 洞察力・創造力の“種”の見つけ方
  6. 日常業務における姿勢と意識
  7. 技術者の証
    1. 技術者の証とは
    2. 技術者の証の効用
    3. 組織と自分

受講者の声

女性 38歳 エンジニア

テキスト内容に深く感激しました。実際の実務では説明が省略されがちな「考え方」が解説されているので、理解が深まり実務も充実しました。テキストからの出題も多いレポートでした。レポートの返却は早かったので、解答に不安が残っていてもすぐに確認でき、理解することが出来ました。受講中はとても充実していて楽しかったです。