現場力を高める「コストの考え方」入門

一般受講料:17,600円

特別受講料:15,400円

講座コードI92

受講期間2ヶ月

難易度初級レベル

製造業がモノづくりを行う上で必要なコストの考え方を学習!

モノづくりの現場を強くするための、コスト低減の考え方・進め方をマスターする!

いま、日本の製造業は高度成長期からバブル崩壊による国内低迷と、中国を中心とする海外流出といった大きな波を乗り越えつつ、新たなモノづくりの再興を目指した変革期を迎えています。

昔からモノづくりの基本はQ・C・D(品質・コスト・納期)と言われていますが、これはいつの時代でも普遍の考えと言えます。特に企業が社会的責任を果たし存続していく上では、コスト競争に打ち勝ち、利潤を追求し続けることは必須条件であり、適正コストの設定とたゆまぬコスト低減は企業にとっての永遠の課題です。

この講座では、製造業としての企業がモノづくりを行う上で必要なコストの考え方について学習し、モノづくり現場を強くするための、コスト低減の考え方・進め方をマスターします。

学習目標

  • モノづくりを行う製造現場に携わる方が、現場力を高める実務をどのように進めていけばよいか、その基礎となるコストの考え方、原価低減への具体的な取り組み方をやさしく解説します。
  • 製造コストを決める3つの投入費用:Man(人)、Material(物)、Machine(設備)がどのようにコストに係わり、それを少なくするためには何をすべきかを学習します。

現場力を高める「コストの考え方」入門の関連講座

教材構成

使用教材

  • 主テキスト1冊
  • レポート(提出回数2回)

著者

  • 関根 次雄((株)日立製作所 モノづくり技術事業部)
  • 内藤 猛美((株)日立コンサルティング)

カリキュラム

No. 主な項目
1 序章 モノづくりと原価

  1. 企業の仕事
  2. 仕事と原価
  3. 原価を理解しよう

1章 企業の利益を考えてみよう

  1. 企業において利益が絶対条件です
    1. 企業の役割を理解しよう
    2. 企業が存続するためには「利益」が必要です
    3. 売価は市場における商品の価値です
    4. 原価は作り方で決められる
    5. 利益は売上高から原価を引いた残りです
  2. 製造業の仕事
    1. どういう製品をつくっているか(1)
    2. どういう製品をつくっているか(2)
    3. 生産の仕組み
    4. 製造現場の役割
    5. 「何を」「どういう方法で」「いつ」「いくつ」
    6. 現場のQDC
    7. 組織とQDC
    8. トップダウンとポトムァップ
    9. 安全も現場の役割です
  3. 原価の仕組みを理解しよう
    1. 原価計算の目的
    2. 製造原価と3M
    3. 売上高と製造原価の関係
    4. 製造原価の分類を理解しよう
    5. 原価低減活動効果の明確化
    6. 製品別の製造原価を計算しよう
    7. 標準単価を使用する
    8. 配賦率
    9. 減価償却費
    10. 目標原価、積上原価と実際原価

第2章 「人」のコストの改善

  1. 「人」にかかわるコストを理解しよう
    1. 対象になる「人」
    2. 「人」をどのように費用化するか
    3. 直接人件費低減の考え方
    4. 間接人件費低減の考え方
  2. コスト低減活動の手順
    1. コスト低減活動のポイント
    2. 改善のステップ
    3. PDCAサイクルの実施
    4. 標準作業
    5. 作業の習熟と改善
    6. 人の作業のムダをなくす
    7. 作業の分析
    8. 生産性の評価指標
  3. 費用削減の方法を学ぼう
    1. IE分析手法
    2. QC7つ道具
    3. IE分析手法とQC7つ道具の活用事例
    4. 作業改善の基礎「5s」
    5. 作業の一元化と整流化
    6. 工程の改善(工程としての生産性向上化)
    7. 作業の改善(作業の効率・スピード向上)
    8. セル生産
    9. 作業者の多能工化育成
    10. フォローアップとペースメーキング
    11. 不良の低減
    12. アウトソーシングの活用
2 第3章 「モノ」のコストの改善

  1. 「モノ」に係わるコストと
    1. 対象となる「モノ」
    2. 資金コスト
    3. どういうときに費用が発生するか
    4. 保管中の値下がりと員数違い
  2. 「モノ」のコストを低減するには
    1. どうすればコストは少なくなるか
    2. 職入する費用を少なくする
    3. 捨てるものをなくする
    4. 安く廃棄する
    5. 資金を寝かせない
    6. 他部門責任の資金コスト
  3. 製造リードタイム短縮と仕掛り削減
    1. 製造リードタイムと壮掛り
    2. 仕掛りとその他のコスト
    3. 製造リードタイムのほとんどは「待ち」です
    4. ロットを小さくして製造リードタイムを短縮する
    5. 工程をつないで製造リードタイムを短縮する
    6. 作業時間を短くして製造リードタイム短縮する
  4. 在庫削減の方法
    1. 原材料・部品在庫削減
    2. 製品在庫の削減
    3. 受注生産と製造リードタイム
    4. 補充生産と製造リードタイム
    5. 見込み生産と製造リードタイム
    6. PUSH(押し込み)生産とPULL(引っ張り)生産

第4章 「設備」のコストの改善

  1. 「設備」に係わるコストについて理解しよう
    1. 対象になる「設備」を分類すると
    2. 「設備」にかかる識用の主なもの
    3. 設備メンテナンス(保全)とは
    4. 設備に付帯する費用
    5. ランニングコストという考え方
    6. 設備償却について少し知っておこう
  2. 費用削減の方法を学ぼう
    1. 設備能力が基本
    2. 設備稼働率向上と回収費軽減
    3. 自動機、半自動機、手動機
    4. 専用設備(ライン)とフレキシブル設備(ライン)
    5. LCAからからくり装置へ
    6. 生産準備の軽減
    7. 段取りの短縮
    8. 故障を起こさない設備、メンテ・修理がしやすい設備
    9. 不良を作らない、作り続けない設備
    10. 人待ち、ワーク待ち・詰まりの低減
    11. 省エネルギー設備、省エネルギー対策

終章 「コストの考え方」のまとめ

  1. コスト低減とは、「人」「モノ」「設備」のコストの低減
  2. コスト低減がモノづくり現場力を高める
  3. 知識の習得と意欲を醸成するために
  4. 楽しく仕事を続けるために