事例で学ぶヒューマンエラー対策講座

一般受講料:22,000円

特別受講料:19,800円

講座コードI69

受講期間3ヶ月

難易度中級レベル

【目標】自発的・主体的な安全活動を促すために、重要なリーダーの役割を学ぶ!

度重なる事故・災害の陰にあるヒューマンエラーを防止し、安全かつ安心して働ける職場をつくる!

最近の事故は、人的要因(ヒューマンエラー)によるものがほとんどで、そのために、人間の心理・行動特性に立脚した安全対策を学ぶ必要があります。

ヒューマンエラー防止のために、人間の行動特性や陥りやすい危険を理解し、人間を取り巻く「設備・道具、規則・手順、環境、組織風土、管理方法」の安全対策を学習します。また、危険レベルに応じて適切な行動がとれるように、安全の感受性向上訓練について解説します。

さらに、かけがえのない人命を守り、安全で快適な職場をつくるために、リーダーはどのような心がまえで組織を運営していかなければならないのか、安全におけるリーダーシップについて学びます。

学習目標

  • 災害発生のメカニズムを解析し、ヒューマンエラーとの関係について学びます。
  • 人間を取り巻く設備、作業・環境、管理面での安全対策と、危険に際して適切な行動を取るための感受性訓練を学びます。
  • 自発的・主体的な安全活動を促すために、重要なリーダーの役割を学びます。

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教材構成

使用教材

  • テキスト2冊
  • レポート(提出回数3回)

著者

  • 長町 三生((監修)広島大学工学部)
  • 三村 和男((株)東レ経営研究所)
  • 渕野 康一((株)東レ経営研究所)

カリキュラム

No. 主な項目
1 第1章 災害の要因―なぜ災害は発生するのか、その原因を探る

  1. 労働災害の発生動向
  2. ヒューマンエラー事故の背景要因
    1. 技術の高度化、システムの複雑化による影響
    2. 設備の大型化の影響
    3. 少人化の影響
    4. 雇用形態の多様化の影響
    5. 熟練者の技術・技能が継承されないことの影響
  3. 安全の基本的な考え方
    1. 安全とは危険を考えることである
    2. 本来存在するのは危険であって、安全は特殊な状態である
    3. 危険の管理が必要である
    4. 危険を正しく理解していないと、危険を見る目は甘くなる
    5. 最悪の事態を考えておく必要がある
  4. 本講座のねらいと構成

●第1章のまとめ

第2章 災害のメカニズム

  1. 災害発生のメカニズム
    1. 変動する潜在災害要因
    2. 災害要因の多くを占めるヒューマンエラー
    3. 不安全行動とヒューマンファクター
  2. 災害抑制のメカニズム
  3. 災害への対応の考え方
    1. 不安全状態への対応
    2. 不安全行動への対応
  4. 災害事例研究

●第2章のまとめ

第3章 人間の行動特性と安全

  1. 大脳の働き
    1. 大脳活動を支える意識の水準
      1. 大脳の活動を活発にする仕組み
      2. 大脳活動を低下させる仕組み
  2. 大脳での情報処理とエラーの発生
    1. 大脳の情報処理プロセス
      1. 認知・確認の特性
        • 認知に影響する条件
        • 認知しない条件
        • 認知ミスの防止対策
      2. 判断とその特性
      3. 記憶の特性
      4. 上手に記憶する方法
  3. 行動の特性とエラー防止
    • 災害に結びつきやすい行動
    • 行動エラーの防止
    • 意識フェーズとエラーの発生
    • 単調性、マンネリ化とその防止
    • 気の緩み、解放感とその防止
    • 過緊張状態
  4. 人間の弱点とその対応
    1. 注意・不注意を熟知する
      1. 注意の特性
      2. 不注意の背景要因
        • 内的要因(主として人間側にあるもの)
        • 外的要因(主として環境側にあるもの
        • 疲労
    2. 錯覚のからくりを知る
      1. 形態的錯覚(錯視)
      2. 錯視と人間特性
      3. 錯視を防ぐには
        • 時間的錯覚
        • 身体的錯覚
        • 習慣的錯覚
        • 物理的錯覚
    3. 場面行動を理解する
    4. 周辺行動を理解する
    5. 省略行動の危険を知る
    6. 近道反応の危険を知る
    7. 先入観・憶測・過信の危険性
      • 先入観・憶測判断・過信を防ぐには
  5. ヒューマンエラーとその分類
    1. ヒューマンエラーの定義
    2. ヒューマンエラーの分類
    3. ヒューマンエラーを助長させる
  6. ヒューマンエラーのマネジメント

●第3章のまとめ

2 第4章 ヒューマンエラーの防止

  1. エラー防止の基本的な対策
    1. 設備面の対策
    2. 作業面の対策
    3. 管理面の対策
      • 「現場の安全神話」
  2. 安全と指差呼称
    1. 指差呼称の必要性
    2. 指差呼称の有効性
    3. 指差呼称のやり方
    4. 推進にあたっての留意事項

●第4章のまとめ

第5章 感受性を高める効果的な危険予知訓練

  1. 感受性の向上と安全
  2. 危険予知能力の向上策
  3. 効果的な安全感受性向上訓練(N-KYT)
    1. 大脳の構造と3層理論
    2. N-KYTの進め方(実践トレーニング)
      • 練習用危険予知トレーニング記録用紙
    3. 「ショートN-KYT」と「1人N-KYT」
  4. 中災防方式の危険予知訓練(KYT)
  5. 訓練にあたってのリーダーの役割
  6. 訓練を効果的に進めるために
    1. 訓練時間
    2. テーマ選定
    3. メンバーの役割

●第5章のまとめ

3 第6章 安全とリーダーの役割

  1. 安全リーダーの使命と指導力(安全リーダーシップ)
    1. 安全リーダーの使命
    2. 「安全リーダーシップ」とは?
    3. 安全への方向づけ力
    4. 2人の安全リーダーモデル
    5. 安全リーダーのための自己チェックリスト
      • 「安全リーダーシップ」チェックリスト
      • 「安全リーダーシップ」自己分析表
    6. 望ましい「安心リーダー」とは?
    7. 厳しくて温かい「安心リーダー」
    8. 「安心リーダー」になる方法
  2. 安全への動機づけ(安全モチベーション)
    1. 「明るい安全活動」と「暗い安全活動」
    2. 「やる気」の3大特徴
    3. 「やる気」の構造と構成要素
    4. 「がまんサイクル」と「やりがいサイクル」
    5. やる気には「やる気圧」と「やる気温」がある
      • 私の「やる気圧」曲線
    6. 「本気」にならないと「知恵」は出てこない
  3. 安全の対話・傾聴(安全コミュニケーション)
    1. 「コミュニケーション」の本質は「心の対話・交流」
    2. 現実の対話、交流が希薄化している
    3. 「暗い安全活動」に陥る危ない罠
    4. 「心の安全対話」の基本姿勢
    5. 効果がすぐ出る3つの「心の安全対話」法
    6. 「安全対話」の基本は対面・面談
    7. 心の対話・交流を促進する“対話上手”
    8. 「心の安全対話」とやる気とは相性がいい……?

●第6章のまとめ

受講者の声

男性 40歳 会社員

受講して理論的な話も詳しく説明されており、文字が多い割には分かり易いテキストでした。欲を言えば参考となる事例(実際に企業が取り組んでいるようなもの)がもう少し入っていると、より実践的なテキスト(講座)になるように思います。ありがとうございました。

男性 59歳 会社員

人間は必ずミスを犯すので、ヒューマンエラーは防止できるのか疑問でしたが、本講座を学んで、やる気になればそれが可能なのだと実感しました。また、特に安全・安心を見守る「安心リーダー」の存在が大きいことが、よく理解できました。

男性 25歳

JTEXさんの参考書は分かりやすいですね。ここまで詳細に内容が書かれているとは、正直思ってなかったです。日々、自分自身に力がついてきていると実感しています。今までは読めなかった制御盤の回路図も、少しずつ読めるようになり内容もわかってきました。 ありがとうございました。

男性 34歳 会社員 吉村さん

今年3月に社内異動があり、職場の先輩や同僚にも分からないことを聞きづらく、どうしたら良いかと悩んでおりました。そんなとき、インターネットでJTEXの通信教育講座を知り受講を決めました。送られてきたテキストを見ると図解で説明されている部分や事例等も理解しやすく、その後の仕事でも今までは人に聞いていた事が、自分ひとりでも出来る様になり、大変役に立っております。また、担当講師の方の指導・講評も的確で、間違えたところも解答・解説でポイントとして説明があり理解に役立ちました。