やさしい有機化学

一般受講料:20,900円

特別受講料:18,700円

講座コードB35

受講期間3ヶ月

難易度初級レベル

工場技術者に必須の有機化学を学習する!

化学工場などで取り扱う有機化合物について、体系的に学習する!

炭素を中心とした化合物(有機化合物)を扱う化学の分野を、有機化学といいます。有機化合物は、天然ガスやガソリンなどの燃料、食品(デンプン、タンパク質、脂肪)、高分子化合物(プラスチックス、合成繊維、合成ゴム)、各種薬品など身近なところで使用されています。

この講座では、炭化水素から基礎的な有機化合物を経て、合成高分子にいたるまで各有機化合物の性質や反応性について、系統的に知識が積み上げられるようになっています。

環境問題・グリーンケミストリー実現など、今後重要となる課題もあわせて学習します。

学習目標

  • 初歩から、体系的に有機化学を学習します。
  • 代表的な有機化合物について、基本的な知識を系統的に学習します。
  • 有機化合物の命名法や反応がまとめられており、化学工場などで取り扱う有機化合物について応用することができます。
  • エネルギー資源問題やリサイクル・廃棄などを考えるとき、役立てることができます。

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教材構成

使用教材

  • テキスト1冊
  • レポート(提出回数3回)

著者

  • 平山 利治(秋元特許事務所 技術士(化学部門))
  • 野々山 倍弘(元東京都立北豊島工業高等学校)
  • 逆井 萬吉(元東京都立葛西工業高等学校)

カリキュラム

No. 主な項目
1 第1章 化学工業における有機化学の位置づけ

  1. 有機化学工業の発展
  2. 石油精製工業
  3. 石油化学工業
  4. 石炭化学工業
  5. 染料
  6. 油脂
  7. 界面活性剤
  8. 塗料
  9. 香料
  10. 医薬品
  11. 農薬
    • 化学工業における有機化学の位置づけ(まとめ)

第2章 「有機化学」とはどのようなものか

  1. 有機化学と有機化合物
  2. 元素記号と化学式
  3. 有機化合物の特徴
    1. 構成元素の種類は少ない
    2. 有機化合物の種類は非常に多い
    3. 共有結合でできている
    4. 水には溶けにくい
    5. 多くのものは不安定
    6. 融点や沸点が低い
    7. 液体・固体の密度は水より小さく、気体の密度は空気より大きい
    8. ほとんどのものは非電解質
    9. 反応は、ゆるやかで複雑
      • 「有機化学」とはどのようなものか(まとめ)

第3章 「有機化合物」とはどのような構造か

  1. 有機化合物の分類
  2. 有機化合物を化学式で表現しよう
    1. 構造式
    2. 示性式
  3. アルカンの名称
    1. 構造異性体
    2. IUPAC命名法のルール
    3. アルキル基
  4. アルケン、アルキン等の名称
    1. アルケンの名称
    2. ジエン化合物の名称
    3. アルキンの名称
  5. 環式炭化水素の名称
    1. シクロアルカンの名称
    2. シクロアルケン、シクロアルキンの名称
    3. 芳香族炭化水素の名称
  6. 複素環式化合物の名称
  7. アルコールの名称
  8. 有機化合物の構造を決めるには
    1. 炭化水素の組成式の決定(元素分析)
    2. 分子式の決定
    3. 分子量の測定方法
    4. 機器分析
    • 「有機化合物」はどのような構造か(まとめ)
    • 鎖式炭化水素の名称のまとめ
    • 異性体のまとめ
2 第4章 代表的な有機化合物(1) ~炭化水素

  1. 飽和鎖式炭化水素
    1. アルカン
    2. アルカンの化学的性質
    3. 代表的なアルカン
  2. 不飽和鎖式炭化水素
    1. アルケン
    2. アルケンの化学的性質
    3. 代表的なアルケン
    4. ジエン化合物
    5. 代表的なジエン化合物
    6. アルキン
    7. アルキン(アセチレン)の反応
    8. アセチレン
  3. 脂環式炭化水素と不飽和環式炭化水素
    1. 脂環式炭化水素
    2. 不飽和環式炭化水素

第5章 代表的な有機化合物(2) ~芳香族化合物

  1. 芳香族炭化水素
    1. ベンゼン
    2. ベンゼンの反応
    3. トルエン
    4. キシレン
    5. BTX以外の代表的な芳香族炭化水素
  2. 窒素・硫黄を含む芳香族化合物
    1. スルホン酸
    2. 芳香族ハロゲン化合物
    3. 芳香族ニトロ化合物
    4. 芳香族アミン
    5. 芳香族アゾ化合物
  3. 多環式化合物
  4. 複素環式化合物
    1. 主な五、六員環複素環式化合物
    2. 縮合複素環式化合物
  5. アルカロイド

第6章 代表的な有機化合物(3) ~アルコール・フェノール類・エーテル

  1. アルコールの分類
  2. 一価アルコール
    1. 一価アルコールの化学的性質
    2. 一価アルコールの主な化合物
  3. 多価アルコール
    1. 二価アルコール
    2. グリセリン
  4. 不飽和アルコールと高級アルコール
  5. 芳香族アルコール
  6. フェノール類
  7. エーテル
  8. チオアルコールとチオエーテル

第7章 代表的な有機化合物(4) ~カルボン酸・アルデヒド・ケトン

  1. カルボン酸
    1. 脂肪族モノカルボン酸
    2. 脂肪族ジカルボン酸
    3. 不飽和カルボン酸
    4. ヒドロキシ酸
    5. 芳香族カルボン酸
  2. アルデヒド
    1. 脂肪族アルデヒド
    2. 芳香族アルデヒド
  3. ケトン
    1. アルデヒドとケトンの共通反応
    2. 脂肪族ケトン
    3. 芳香族ケトン
3 第8章 天然高分子化合物にはどのような有機物があるか

  1. 糖類(炭水化物)
    1. 単糖
    2. 二糖
    3. 多糖
  2. タンパク質
    1. タンパク質の分類
    2. タンパク質の性質
    3. 酵素
  3. アミノ酸
  4. 油脂(脂肪)

第9章 合成高分子化合物にはどのようなものがあるか

  1. 合成高分子化合物の特徴
  2. 高分子の合成(重合)
    1. 付加重合
    2. 縮合重合
    3. 開環重合
  3. 付加重合のメカニズム
  4. 縮合重合・開環重合のメカニズム
    1. 縮合重合のメカニズム
    2. 開環重合のメカニズム
  5. 合成樹脂(プラスチックス)
    1. 熱可塑性樹脂
    2. 熱硬化性樹脂
    3. エンジニアリングプラスチック(エンプラ)
  6. 合成繊維
  7. 合成ゴム
    1. ジエン系ゴム
    2. オレフィン系ゴム
    3. シリコーンゴム

第10章 グリーンケミストリー実現に向けて(まとめ)

  1. グリーンケミストリーとは
  2. 地球温暖化を抑制しよう
  3. 大気汚染とオゾン層破壊の問題
  4. 酸性雨と水資源の問題
  5. エネルギーを大切にしよう
  6. 環境にやさしい物質をつくろう
  7. グリーンケミストリーの研究例・実用例
  8. プラスチック廃棄の問題について
  9. 廃棄物のリサイクルについて
  10. グリーンケミストリーの目標

トピックス

  1. 有機化学工業とは
  2. 化学工業の範囲
  3. わが国の主要化学企業
  4. 純物質と混合物
  5. 示性式の価標について
  6. 異性体の関係にない物質の例
  7. LNGとLPG
  8. 「危険物」に指定されている有機化合物
  9. 「高圧ガス」として使われている有機化合物
  10. 「糖質ゼロ」の表示
  11. ビタミン
  12. 電気を導くプラスチック
  13. 高分子物質の分子量の測定
  14. 石油化学工業の製品の流れ
  15. 機能性高分子
  16. pH(水素イオン濃度)
  17. 世界の主要化学企業